教会創立120年記念式典に感謝

司祭 アンデレ中村 豊

 10月6日(土)午後4時過ぎ、教会階段前に設けられたステージで懐かしいカルサンをはいた女性ペアーによる南京玉すだれの上演が始まりました。教会創立120年記念式典の開始です。

■次世代信徒の活躍--------------------------------------------

階段に座っている子ども連れの親たちや教会の人たちは玉すだれの芸もさることながら、二人の掛け合いの方を楽しんでいる風でした。駐車場では若者たちを中心に焼きそば、おでん、焼き鳥が用意されています。牧師館前にはドリンクコーナーまで設けられ、生ビールだけでなくカクテルまで品揃えし来場者をもてなしました。このカクテル、若い奥さん方に特に好評で、特製のOバージョン風Yカクテルが人気を集め100杯以上を配ったということです。ステージでは腹話術につづきマジックが演じられ、子どもたちを中心に行われたビンゴゲームが秋の夕日が傾きかける6時前に終了。入口右側の壁に教会120年の歴史が展示されている地下ホールに会場を移しチャリティー・コンサート開始です。  満席のなか、ドイツリードなど数曲が中村真理によって歌われた後、河野純哲兄伴奏により田中公子姉のエスプリのきいたおしゃべりとシャンソンのスタンダードナンバー「枯葉」「愛の賛歌」2曲が披露され、やんやの喝采を博しました。18才よりバンジョーを始めた大ベテラン関純三さんと神戸バンジョークラブのリーダー細川博さんのバンド「エーコーン・クラブ」によるブルーグラス演奏の始まりです。今から35年前、神戸の若者を引きつけてやまなかったブルーグラスとフォークのメッカ「ロスト・シティー」を彷彿させるのに十分な雰囲気でした。 コンサートの締めくくりは神戸男声合唱団。「川の流れのように」が歌われ最後に「里の秋」を参加者全員で合唱、午後七時過ぎ前夜祭の幕が閉じられました。 明けて7日(日)は教会創立120年を記念し聖餐式を挙行、式後、教区を代表して古本教区主教が、教会信徒を代表して八木教会委員が祝辞を述べられました。私は歴代牧師、ミカエル出身教役者を代表し感謝のことばを述べさせていただきました。  前夜祭の企画は30代から、四捨五入すると40代の信徒5名で立案され、それが実行に移されました。21世紀のミカエル教会を担う人材をもっと活かす場の提供が今後一層求められることを暗示したイベントでした。2日間の式典にはミカエル教会関係者と神戸地域の人たち500名以上が参加したでしょうか。入場料(除大学生以下)一人1000円のチャリティーコンサート収益16万円に4万円を加えた金額を(財)ひょうご地域福祉財団のボランティア基金に献げることができました。

■教会の使命の再確認--------------------------------------------

 昨年から2年越しで約2000万円予算で開始された教会創立120年記念事業で求められたのが21世紀における聖ミカエル教会の果たすべき役割の確認と宣教方策の確立でした。バリアーフリー工事に代表される器の整備、巡礼の旅など教会内諸団体の様々なイベント、記念式典で実感されたのは、ミカエル教会は神戸の街と人々と共に歩み、その為に存在してきたということでした。今年は奇しくもUSPG創立300年の年です。2人の司祭が神戸に上陸した1876年を出発点として125年間かけ、特に海外からの援助により施設と人材が整えられたといえます。今後も、教会だけではなく関係学校・園・施設との連携を密にして地域の要望に応える体制づくりが求められます。同時に、教区大聖堂を兼ねる教会として、宣教・牧会の模範となるよう努力を怠ってはいけません。宣教する教会として立ち、信徒の方々が喜んで教会活動に奉仕し、礼拝や諸活動を充実させるために、聖職・信徒が一体となっての協働が求められていることを再確認しました。


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